2014年4月7日月曜日

探偵はBARにいる2 ススキノ大交差点




魅力のないヒロインならいらない



前作でこのシリーズの作風をしっかり打ち出して人気を博したので、
「それならば...」と言わんばかりに、前作以上にあの頃のハードボイルドドラマ感を打ち出した「探偵はBARにいる」の続編!

今回は必要以上のエロシーンに下らなくて下世話なギャグの応酬が目に付く
特に序盤の麻美ゆまとの絡みのお下劣なメタファーとかバカバカしくて笑ってしまった
俺は嫌いじゃないけど、これは制作者陣がやり過ぎた感はあるのかも
下らなくて最高!となる反面、ここが嫌いになるポイントになる人もいるのかも

とは言え、前作以上にはしゃぎまくる二人の様子はやっぱり最高!
正直、「探偵はBARにいる」は、この二人の魅力でもっているような作品なので、
この二人のアンサンブルがしっかり出来ていれば、個人的にはそれだけで満足!

それに加えて、今回は物語のテーマがなかなか皮肉が効いていて良かった
昨今の原発ムーブメントを基にしつつ、市民団体・デモ行進など、
思考より感情で動いてしまう左翼の姿をチクリと差しつつも、
結論ではしっかり左翼主義者にも配慮している語り口が見事!

ただ、流れのそのせいで真犯人の存在感がものすごく小さくなってしまった
大きく取り上げてみたら、実はこんなにもちんけな事件でしたっていう皮肉なんだけど、
そのせいで話自体がものすごくこじんまりとした話になってしまった感は否めない
あと、あの後にすぐ死んじゃうっていう展開もなんだかなぁ...

ちゃんと前作からの流れを引き継ぎつつもそれが伏線っていうストーリーテリングは、
なかなか良いアイデアだったけど、それならもう少し物語に絡めた方が良かったかな?
確かに意表はつかれたんだけど、ちょっと唐突過ぎてとって付けたように見えた

そして、この作品の最大の難点は...
ヒロインの魅力が全然なかったこと!この一点に尽きる!
正直、自分の好みなのかもしれないんだけど、河島弓子が全然好きになれなかった...

彼女の起こすアクションが毎回余計な事ばかりしているのに、
それが是として受け取られる展開にも「?」だったし、
なにをしても憎めないキャラに全くなってないから、
一挙手一投足にイライラしてきちゃって感情移入が出来なかった

なんていうか尾野真千子がキャラクターにハマってないんだよな〜
木の実ナナ・浅野温子のような女キャラクターが欲しかったのは事実だけど、
主役の二人に負けないくらいの魅力的なキャラクターが欲しかった

とは言え、シリーズの期待は裏切りない出来映えだったと思う
それが意図してやったかどうかはわからないけれども、
結果として、真実を確かめる事なく疑惑のままに突っ走る事の愚かさを
昨今の原発問題に絡めた皮肉になっている物語はすごい好感が持てた

次回は物語とは全く関係ないカーチェイスのためだけに、
前作のキャラ登場させるようなキャラとシーンの無駄遣いを含め、
もう少し自らのやりたいことをコンパクトに抑えたらもっと良くなる気がする!

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