2013年11月5日火曜日

도가니:トガニ 幼き瞳の告発




その胸糞の悪さ、ファニーゲーム越え!!



あぁ、なんて映画観てしまったんだろう…
思わず観た事を後悔するほどの絶望と行き場のない怒りがこみ上げる

一見、お涙頂戴のような話に見えて、思いっきり奈落の外へと突き落とす
最初に言っておくが、見る側は相当な覚悟を持って見た方がいい
そこにあるのは、あまりにも冷た過ぎる現実だけ

はっきり言って、この作品は一から十まで胸糞の悪い最低の映画だ
では、作者はなぜこんな最低な作品を作ったのだろうか―?
なぜならこの話は事実であり、公開当初は現在進行形の話だったからだ

だからこそ、観客に感情移入しまくった上で絶望へ突き落とさなければならなかった
なぜなら、もしもこの許すまじき事件をこの映画でなく、ワイドショーやTVニュースなどで見ていたら、
お茶の間にいる僕らは「怖いね」と言ってディナーを続けてしまうだろう
事実、韓国ではこの映画が作られるまでは誰にも知られる事なく風化されていった
だからこそ、この作品は生まれたのだ!!

もう一度、この事件を決して風化させないために!
丁寧でオーソドックスなエンターテイメント作品に仕上げておきながら、
一切の妥協なく、やるせなさと憎らしさを描いた作品だ

まさに実話を基にした「ファニー・ゲーム」
そして、この衝撃が社会に与えた影響はやがて国すらも動かすのだった
そんなエンドロールの先を知ることでこの怒りの落とし処とするのだった

作り手側の「この事件は絶対に風化させない!」という気概に満ち満ちた作品
その本気度は素晴らし過ぎるキャスティングからも見て取れる
双子の校長から始まり、どのキャラクターのハマりっぷりときたら、もう!

さらにチャン・インソの演技力の末恐ろしさはもとより、
子役たちの演技の凄まじさというか、そのあまりにリアル過ぎる演技の前に、
観客は閉口する事が出来ないどころか、その凄まじさに恐怖してしまうほどだろう

個人的には裁判が終わるところで幕を閉じても良かったかな?とは思うけれども、
この題材でここまでの人の心を突き動かす作品に仕上げたと思う
日本だったら単なるお涙頂戴映画になりかねないというのに!

韓国社会を動かした作品と言っても納得の一本
この作品は生半可な気持ちで見てはダメだ、心して見ろ!

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