2014年3月1日土曜日

The Dictator:ディクテーター 身元不明でニューヨーク




最低で下らないフリして大マジメ!



「ボラット」ではカザフスタン人ジャーナリスト
「ブルーノ」ではオーストラリア人でゲイのファッションレポーター
そして、今回サシャ・バロン・コーエンが演じるのは中東のどっかの国の独裁者!

まあ、初っ端からブラックジョークとひど過ぎる下ネタのてんこ盛り!
もはや、ありとあらゆる面で不謹慎でふざけまくる!
政治にゲイに人種差別をネタにして不謹慎極まりないギャグの連続!

ただし、そのギャグの一つ一つが下らないのにとても鋭い!
ヒヤヒヤしながら大笑いさせてしまうサシャ・バロン・コーエンの真骨頂!
ミーガン・フォックスとシュワルツェネッガーとエドワード・ノートンなど豪華なカメオ出演も見物!

北アフリカのワディア共和国の独裁者は国ではその地位にあぐらをかいてやりたい放題
ある日、核ミサイルの釈明をするためニューヨークを訪れるのだが、
石油利権の絡んだ謀略と陰謀に巻き込まれ、影武者と本人を入れ替えて、
当の本人は大事なひげを剃られてアメリカの地に放り出されてしまうのだった...

ドン底で出会うヒロインですらも徹底的にこき下ろす
中途半端な知識のリベラルな女性の風刺があまりに効き過ぎて面白い
しかし、それは様々な事に触れているく事で、本当に大事なものは何かを見つけていくという素晴らしいラストシーンへの伏線でもあった

そんなラストの演説シーンは今のアメリカの現状を痛烈に皮肉りつつ、
民主主義の在り方をしっかりと教えてくれる素晴らしい内容
まさか、さっきまでチンコ丸出しにしていた人がする事とは予想だにしない展開が待っている

この作品、ハチャメチャなように見えて実はしっかりとした作品
チャップリンの「独裁者」を下敷きにして現代風に仕上げ、
あの伝説の演説シーンに劣らないくらいの素晴らしい演説を生み出した
そのセンスこそがシャ・バロン・コーエンが世界で認められる所以だろう

序盤から中盤にかけてのしょーもないギャグの連続だけで見下す事なかれ、
後半には素晴らしい展開が待ち受けている
実はケンブリッジ大学卒というかなりのインテリである事をしっかり証明した作品
思いっきり笑った後にじっくり考えさせる非常に味わい深い作品

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