2013年1月20日日曜日

Source Code:ミッション:8ミニッツ




SF = サイエンス・ファンタジー




繰り返される8分間の記憶の中で
一体何が起きていたのかー?
そして、その先には何が起きるのかー?

"Source Code"という画期的なプログラムでは
主人公の真っすぐで純粋な想いは量子力学を越え、
スティーブン・ホーキングが宇宙を語ったように新たな世界の未来を生み出した

「きっとうまくいく」
そう信じた心が生み出した奇跡は、繰り返される8分間を越えて、
元の世界に別れを告げて、また新しい別の時間を刻みだす―

「月に囚われた男」のダンカン・ジョーンズ2作目
この作品で完全に新鋭SF監督としての地位を確立したと言っても過言じゃない
独創的なアイデアとよく練られた脚本の素晴らしいこと!

死者の死ぬ直前8分間の意識に入り込むことができる“ソースコード”というプログラムを利用し、
電車爆発テロの犯人を暴くこととなった軍人の奮闘を描くタイムリミット・サスペンス
死者の意識に何度もアクセスし、同じ状況を繰り返しながら徐々に犯人を暴いていく!

序盤は「バタフライ・エフェクト」や「恋はデジャ・ブ」のような、
繰り返されるループの中で少しづつ真実が見えてくるサスペンス展開
最初からしっかり伏線が張られているから、繰り返される度に緊張感が増してくる
ただし、このサスペンスは話の3/4あたりであっさり解決してしまう

そっから残りの1/4は、まったく違う方向へ飛躍していく
よくあるタイムリープものとは全く異なる、斬新で心温まるSF映画へ変わって行く
そして、斬新でいながらほろ苦いラストへと繋がって行く

さて、ラストの解釈について
個人的には主人公の身体は生命維持装置を外された時点で死んでしまっていると思う
ただし、彼の魂は世界を越えて、新たな世界で生き続けていると思う
“ソースコード”というプログラムは、記憶の中を行き来するものではなく、
意識の中で新しく別のパラレル・ワールドを作り出すものプログラムだった

ただし、今までは現実にある身体と魂が繋がっているため、8分間すると現実に引き戻されていたのが、
その身体がなくなり現実に引き戻されることなくなったので、彼は新たな世界で別の身体に魂を宿したのだと思う
ただし、それは主人公の意識の中での話であり、他の人にはそれは分からない
元の世界の人からすれば、魂が戻らなくなった状態、つまり【死】なのだと思う
そして、彼の魂は別の世界で生き続けるという話に思えた

とまあ、こんな風に色々と語りたくなるラスト
よくよく考えれば矛盾もあるようなお話なんだけど、
それをアイデアと巧妙な脚本でグイグイ引き込んで気にさせない
ハッピーエンドが好きではない自分でも心温まったまさに良作だと思う

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