2014年2月17日月曜日

土竜の唄 潜入捜査官 REIJI




てんどんの成れの果て





ひたすらエロ・グロ・ナンセンスなのをぶっとんだギャグをハイテンションにスベり散らかす!
まるで全盛期のハウス加賀谷を見ているかのような観客すら置いて行く暴走っぷり!


公開前の雰囲気では邦画のビッグバジェット感満載なんだけど、
いざ蓋を開けてみれば、どこを切ってもB級映画!
あの三池崇史のエロ・グロ・ナンセンスな笑いをクドカンがハイテンションでひたすらやりまくるという、なんとも豪華な地獄絵図!


とは言え、原作漫画のテンションを表現できる作家として、

三池崇史クドカンが選ばれた訳だけれども、この二人のコラボレーションは、
どこか食い合わせがうまくハマっていない感じ
そもそもクドカンの笑いっていうのは、ぶっとんでるのにどこかキャッチーなのが魅力なのに対して、
三池崇史の笑いっていうのは、もはやエグみしかないくらいのドギつさが魅力という対極な笑いのベクトルなので、
クドカンの笑いを三池崇史がやるとあまりに振り切れすぎてしまって、
見ているこちらとしては笑うに笑えなくなってしまう


ただし、ふとした瞬間、この二人の笑いがかっちり噛み合った瞬間、
凄まじい破壊力が生まれるところもあったりするのは、
それは二人とも自分の作家性にまっすぐに全部やり切っている
そんな潔さがあるからだと思う

本作では、互いにそっぽ向きながらお互い好きな悪ふざけを
天丼し合っている感じなんだけど、回を重ねるごとに連携が高まれば、
「デッドオアアライブ」を越えるぶっとんだ作品が出来るんじゃないかと期待も持たせてくれる

とは言え、そのコメディー云々よりも残念だったのはストーリーのゆるさ
お話がただ単に自分のギャグを当て込みたいだけの話運びなのがとても残念
個々のギャグには熱がこもっているんだけど、作品全体にはその熱量を感じなかった

ただし、その欠点補っているのが俳優陣の頑張り!
特に堤真一のパピオンは「地獄でなぜ悪い」同様、
狂ったヤクザの喜劇役者がばっちりハマってると思う!
脇を固める冷酷な山田孝之や潜入捜査官の3人も良かったし、
上地裕輔のあの感じ、俺は嫌いじゃないよ!

ただ、主役の生田斗真はジャニーズらしからぬギャグを頑張っているんだけど、
今回の役柄がちょっとミスマッチというか、
彼が身体を張れば張るほど頑張ってる感が伝わってきちゃうのが惜しい!
きっと回を重ねていくうちにその役柄も馴染んでくるのかもしれない


まあ、ここまで言うのも三池崇史とクドカンという
面白そうな二人のコラボレーションの期待の表れであって、
まだまだこの二人ならもっと面白いものが生まれそうな予感を感じされる!

続編ありきな終わり方だったので、次回作以降どんどん噛み合っていくのかも!
全編に渡ってばっちり噛み合った作品が生み出せれば、

きっと物凄い珍作が生まれてきてくれると期待している

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