2011年8月15日月曜日

마더:母なる証明




母はどこまで子供信じることが出来るのか―




まるで鉈で打ち付けられたかのような鈍く突き刺さる衝撃
戦慄とも言える結末の破壊力たるや!これが「母なる証明」って事なのか...

草原で哀愁の表情で拙いダンスを踊るという明らかに異様なオープニング
幕開けから、普通ではない異様な雰囲気がスクリーンいっぱいに広がっていく
そこからウォンビン演じるトジュンを中心に狂気の渦に巻き込まれていく

ここで描かれるのは、狂気とも言える息子への愛情
それは昨今のモンスターペアレントの最果てとも言える暴走っぷり!
息子の幻想を目指してどんどん妄信的に突っ走っていく姿と
そこに待ち受ける本当に意地悪過ぎる結末を前にして、開いた口が塞がらない

自分の思い描く「愛する息子」の姿が一気に崩れ去りそうになったとき、
それを受け入れられず、必死でそれを建て直そうとして、
常軌を逸脱していく母親の姿が恐ろしく悲しい
自分の息子が何を思い・何を知り・何をしてきたのか
何もかもが分からなくなり、最後の最後に彼女のとった行動が壮絶過ぎて言葉も出ない

韓国の母と呼ばれたキム・ヘジャの常人が、狂気と正気の狭間で足を踏み外していく姿が見事
ラストのトジュンからある物を渡され慟哭する演技なんかは【迫真】と言わずしてなんと評すれば良いのか!
また、トジュンを演じたウォンビンもまたものすごい演技を披露している

いかなる手段であっても息子を信じ続ける事こそが母なる証明なのだろうか
しょんぼり座っていたシルエットが次第にカヲスなダンスの輪に混じっていくというシュールな絵も
この映画にかかれば、ホラー映画も真っ青な恐怖のラストに早代わり!

その突き刺さる衝撃の前に、出てくる言葉が思い浮かばない!!

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