2012年5月13日日曜日

Machete:マチェーテ




おっぱい!血しぶき!大爆発!





クエンティン・タランティーノとロバート・ロドリゲスの悪ノリ傑作「グラインドハウス」のフェイク予告編からのスピンオフ!
あの予告編を豪華キャストと悪ノリを加えて、引き伸ばしたようなB級映画中のB級映画!
「Shaft」や「Superfly」のようなブラック・スプロイテーション・ムービーを
メキシコ系移民に置き換えて、糞な白人にブチまかすチカーノ・スプロイテーション・ムービー!!

ナタに芝刈り機にトンボを手に、ローライダーの乗り込んで敵陣突っ込む男たち!
思いっきり飛び散る血飛沫と無駄に凄まじい爆発の中で、
もはやヒーローとは対極にある怖過ぎる顔したダニー・トレホが縦横無尽に暴れ回る!

明らかに作品の規模に対して、豪華過ぎるキャスティング
(個人的にはドン・チーチが神父やってて最高!)
ロバート・ロドリゲスの映画ヲタクネタがそこらじゅうで炸裂!
パロディのネタ元にパロディをやらせるという夢のような企画を本気で作り上げるバカさ加減が最高!

とは言いつつも、今のアメリカ南部の時勢も絡めて、本当はシリアスなテーマを取り扱っている
そんな事まで狙って作ったのかも怪しいくらいに馬鹿馬鹿しくなっちゃうんだけど、
実はメキシコ系移民の問題を上手く絡めたいい脚本

劇中のロバート・デニーロが通そうとしていた法案っていうのは、
実はアリゾナで実際にあった問題だったりする!
ブラック・スプロイテーション映画は黒人差別の反動からこういう作品が出来た訳だけれども、
このチカーノ・スプロイテーション映画もしっかりそういったツボを抑えていてニクい!

ただし、そんな事は映画を見ている間、誰一人として微塵も感じさせない
作っている側も意識しているかどうかが疑わしいほどに、
思いっきり振り切れている馬鹿さ加減が最高だ!

ただ個人的にはスティーブン・セガールの場面が少な過ぎる気がする!
沈黙シリーズばりの完全無欠なスティーブン・セガールを見せて欲しかったし、
そんなラスボスにマチェーテがどのように勝つかが欲しかったところ

とは言え、おっぱい・血しぶき・大爆発とサービス満点のB級感は最高!

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