2013年10月25日金曜日

Daybreakers:デイブレイカー




バンパイアはつらいよ



バンパイアが支配してからの世界をバンパイア側の視点で描く
というありそうでなかった一風変わった設定のバンパイアもの
今までのバンパイア物のお約束を踏襲しつつ、新解釈でアレンジしているのが面白い

低予算ながらそれを感じさせない雰囲気はさすがの一言!
ディストピアSFチックな廃れた近未来感としっかり見せるゴア描写が素晴らしい

また、序盤の話運びのテンポがとても良くて分かりやすいので、
バンパイアの社会や置かれている状況をすんなりと理解出来て話に入り込みやすい
なぜバンパイアは人の血を吸わなくてはいけないのか?という設定も明確で面白い

バンパイアの社会はそのまま僕らの今住んでいる社会と同じ
庶民は20%に薄められた血液を呑み、富裕層は100%の血液を嗜好品として楽しむ
貧富の差が激しく、最下層では血液が呑めずサブサイダーになってしまう

また大量消費により乱獲された人間が絶滅の危機にあったり、
製薬会社の家畜として飼育されている人間の姿は面白かった
ゾンビ映画やバンパイア映画のお約束とも言える現社会へのメタファーは、
資本主義社会への皮肉として分かりやすい程に散りばめられている

ただし、そんな序盤があまりに良過ぎただけに終盤にかけて息切れしてしまうのも事実
人間に戻ってからの展開が少し盛り上がりに欠けてたかなー?と思う
ただし、低予算でここまで出来れば全然大満足!
期待しないでみたら思わぬ発見した的な大穴B級映画

0 件のコメント:

コメントを投稿