映像だけじゃない本当のゲームっぽさ
これこそ、真の意味での「ゲームっぽい映画」
映像ではなく、ゲームに欠かせないコンテニュー要素を
見事に映画へ取り入れるという、その発想だけでもはや勝ち!
まるでトム・クルーズが主人公のゲームプレイ動画を見ているような感覚!
最初は下手くそでも段々とうまくなっていく感じや
絶対にクリア出来ない無理ゲーと思われている場所でも、
何度も死にながら様々な可能性探って行くと攻略法が見つかったりする感じ
そんな感覚はゲームをやった事がある人ならば誰しもが経験した事があるはず
その感覚を作品へ見事にトレースさせたアイデアが素晴らしい!
さらにそれを演じるトム・クルーズの「分かっている」仕事っぷりも見事!
昔から変わらない爽やかさが年を重ねるごとにどんどん軽薄で胡散臭くなっていく
それをあえてジョークにした主人公のヘタレっぷりに萌えまくり!
特に出撃途中に逃げ出そうとするくだりとか本当に最高!
兵隊の話の通じなさやそこから否応なしに戦場に放り込まれる感じ
お決まりの死亡フラグや関係ない所で死んでしまうゲームの持つ「死」の軽い扱い
そんなブラックな要素をネタにするスパイスの効いた序盤の話運びは名作を予感させるくらい面白い
ただし、終盤に入るとせっかくのコンテニュー要素はなくなてしまい、
そこから途端にフレッシュさが失われ、ありきたりなSFアクション作品になってしまう
その物語の減速っぷりが非常にもったいない
あと不満としては、アクションシーンをもう少ししっかり見せて欲しかったところと
登場人物のキャラの掘り下げが中途半端で下手なので感情移入が出来ないところ
特にエミリー・ブラントのツンとした感じがルックスとマッチして良かっただけに、
もう少しキャラクターの掘り下げに力を入れれば魅力的なヒロインになったと思う
テーマや設定でグイグイ引き込む序盤に比べて終盤の息切れ感がハンパない
細かいジョークは効いているのに、ディティールがつめられていない
パワードスーツやギタイなどの造形は素晴らしくかっこいいのに、アクションがあまり面白くない
などなど、「あ〜、もったいないなー」ってのが、作品を見た第一印象
それでもこのコンテニュー要素の発見はSF映画のエポックメイキングになりえるかもしれない
それくらいにヤラれた発想はそれだけで評価せざるを得ない
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