2013年5月2日木曜日

十二生肖:ライジング・ドラゴン




なんか余計なものが邪魔!




まさにアクション映画の生ける伝説、ジャッキー・チェンの集大成!
あの年齢で、あの身体で、アクションをやってくれるだけでもう名作であり、
そんな彼のキャリアの集大成ならば、つべこべ言わずに100点映画!!

…のはずだったのに!
なんか余計なバイアスがお祝いムードに水を差す!
何も考えずに楽しみたかったはずなのに、どうしても余計なものが邪魔をする!

「元はと言えば、これは私たちの国から盗まれたもの!だから、ここから盗んだって問題ないじゃない!
 何が悪いの?だって元々アタシたちのモノなんだから!」

なんか対馬辺りで聞いたことあるような台詞が飛び交い、それが是とされる物語
どこか政治的な臭いがプンプンで、何も考えずに見ることが出来ない!泣

「サンダーアーム」を下敷きに、様々な過去作のオマージュをちりばめながら、
もう60歳近い初老男性の限界突破のアクションの連続に、
思わず拳を振り上げると同時にこの生ける伝説の凄まじさを改めて思い知る!

下らなくて寒いギャグや粗が目立ちまくりの大雑把さもそのままに、
最後だからと言って湿っぽくならず、いつものジャッキー映画を魅せる!
それだけ余計に「プロジェクトA」や「スパルタンX」みたいに、
余計なことを何も考えなくていい映画であってほしかった!

あと、やはりジャッキー最後のアクションと銘打つのであれば、
香港アクション黄金期を支えたサモ・ハン・キンポーとユンピョウの二人は
カメオ出演でもいいから、一度くらいは登場して欲しかったなあ…
無理か!

それでも、冒頭のローラーマンを使った坂道アクションや贋作製造工場での戦闘など、
「別にそこまでやれとは言ってないんですけど…」ってくらいに、
相変わらずの無茶をし続けるジャッキーの姿は痺れる!

やはりオリジナリティに溢れているサービス精神満点のアクションは見事!
ラストのパラシュートなし着地で生きていられるのは、
「ジャッキー・チェンだから」って事で誰もが納得!

最後の最後は本当の奥さんを登場させてまで、病院で入院したままで物語を締めくくる
どこかジャッキー・チェンという実人生にまさに重ねているようで悲しかった
古傷の痛みで目覚め、長時間のマッサージをしてから出ないと起きることの出来ないジャッキーの
「もうこれで限界です」という満身創痍のメッセージであると勝手に深読みして、危うく涙を流すところだった

エンドロールのNG集ももちろん健在
ただ今回に関しては、傷だらけの人間が僕らのために失敗しても立ち上がって撮り直す姿に、
大きな感動と勇気付けられるような気がしたのは自分だけだろうか―?

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