2013年5月5日日曜日

藁の盾




駄目だこいつ・・・早くなんとかしないと・・




「この男を殺した人には10億円を差し上げます」
全国紙見開きの新聞広告いっぱいに、この挑戦状が叩きつけられた

差出人は愛すべき孫娘を惨殺された大物資本家
彼の生きがいを無残にもひねりつぶしたその男への復讐のために突き付けた挑戦状が
金に目がくらんだ日本全国民の醜い心に火をつける!

対して、法治国家という大義名分の名の元にクズ男に司法の裁きを与えるため、
福岡から東京へ壮大な護送作戦を遂行する通称【クズの弾除けたち】
彼らのまるで地獄のような1日を描く!

観客の正義や倫理観をぐらんぐらんと揺さぶり続ける藤原竜也のクズっぷり
「何のために守るのか―?」と常に自問自答を続けながらも
人間としての尊厳を守り続けた主人公の糸をぶった切られたとき、
本当は誰よりもクズを憎んでいるはずの男がとった行動とは…?

まるでセブンのラストを見ているかのようなヒリヒリするくらいの緊張感と焦燥感
そして、どうしようもないやるせなさがその場を支配する!
そんな中で、自らの正義感すらもあやふやになりながら、それでも人間はこうあるべきであると、
原作者や監督のメッセージを込めて苦悩の末にひねり出した答えとは?

この刺激的な原作を【きれいなジャイアン】ならぬ【まじめな三池崇史】が、
わざわざ海外でロケするくらいにサービス満点の映像で重厚でスケール感の大きい作品に仕上げた
確かに色々と突っ込みどころもあるだろうし、穴のない物語とは言えないけれども、
三池崇史のこういう荒唐無稽なお話に説得力を持たせてしまうハッタリ力はさすが!

一から十まで緊張感が持続した極上のエンターテイメント
日本映画でここまでの犯罪アクションが見られるなら大満足でしょ!

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