2012年2月13日月曜日

Academy Award for Best Animated Short Film:アカデミー賞受賞ショート特選 [短編アニメ映画賞]


なかなか良い企画
ここでも斎藤工の胡散臭い蘊蓄は炸裂
というより、生理的に嫌いなだけなんだろうな



The Lost Thing:わすれもの ★★★★



ある日、海辺で見つけたおとしもの
それは、持ち主のいないおとしもの
あんなに大きいものなのに、
忙しい僕たちには見つける事すらできない

拾ったはいいけれど、その持ち主に離れなかった少年の
おとしものの行き場を見つける短い短い冒険
最期に訪れる楽園は夢ではないはずだ

少年は大人になり、そして今もふと思い出す
でも、彼はおとしものを見つける事もなくなってしまった
それは、きっと、忙し過ぎるからだ



Logorama:ロゴラマ ★★★★★



無許可で使用した企業ロゴだけでの描かれるL.A.
暴走するロゴたちが巻き起こす大騒動
無差別に人を撃ち殺すドナルドに崩れさっていくIBM
随所に皮肉めいたロゴづかいが光る!

キャッチーでクールなアニメーションとは裏腹に、
中身はブラックジョークに彩られた毒々しさ!
無数のロゴに埋め尽くされて崩壊していくL.A.
どこか、絵空事に見えないのはなんでだろう―?



The Danish Poet:デンマークの詩人 ★★★



僕らがこの世に生を授かったのは、様々な偶然が重なった奇跡だ
そう、この詩人が歩んだ数奇な運命のように―

コペンハーゲンにいるデンマークの詩人が始まるの物語
まるで絵本のようなタッチで描かれる幾重の偶然
そう、ふとした瞬間に奇跡ってものは生まれるんだ




Harvie Krumpet:ハーヴィー・クランペット ★★★



運命に翻弄され続けた不運な男
Harvie Krumpetの数奇な運命を描くクレイ・アニメーション

あまりに不運であまりに不憫な人生の中で、彼は一つずつ真実を見つけ出す
そして、1034個目に見つけた事実は自分のこれまで生きて来た人生の意味だった
それが例え、裸のままで来るはずのないバスを待ち続ける中で見つける事となったとしても、
彼の見出した一つの真実は崇高だ

障害者というキーワードを敢えてジョークとして用いる
そんな不穏でブラックな一風変わったクレイ・アニメーション
ニヒルでシュールな世界観は観た者に強烈な印象を残す



The Old Man and the Sea:老人と海 ★★★★



ヘミングウェイの小説をガラス板に指で直接油絵を描き撮影していくという
気の遠くなるような作業を経て、見事なまでに描き切る

それはまるで幾重にも折り重なった油絵のように
静止すればそれが一枚の絵画のような美しさ
なにより、躍動感の表現が思わず息を呑むほど素晴らしい

狩りに人生を捧げた老人の潮風になびいた生き様
自らの生涯を賭けた大一番に破れてしまった老人は
少年のその想いを託し、海の物語はまた語り継がれて行く



The Sand Castle(Le Chateau De Sable):砂の城 ★★



作るもの全てに命を宿す事の出来る人形と
生み出された者たちによるクレイ・アニメーション
互いの特徴を活かしながら、少しずつ砂の城は出来上がって行く
そして、最期は風に流されて風化していく―

アニメの原点を感じさせるシンプルさ
どこかグロテスクでキモかわいい人形たちによる
愛らしい戯れにどこか心を癒される

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