2012年12月18日火曜日

Drive:ドライブ




ロマンティックが止まらないっ!!




ネオンがゆらめく甘美な夜
どこかヒリヒリとした緊張感に包まれながら、
今夜も彼はサソリを背負い、夜の街へ繰り出して行く

彼は何があっても5分間は現場で待ち続ける凄腕の逃がし屋
そんな彼のやり方はどこにでもあるシルバーのインパラを乗りまわし、
夜の街に溶け込む事だった―

まるで夢の世界を生きているような彼の前に現れた一人の女性
偶然にも愛してしまった一人の女、それが彼の生きる意味となった
愛する者を助ける為に、叶わぬはずのない無償の愛に自らの命を捧げ、
決死の戦いへアクセルを踏み込んだ男の生き様がクールに光る!

別に振り向いて欲しい訳じゃない...
ただ、彼女が幸せでいて欲しいだけなんだ...

ブレーキをなくした無口な男は破滅に向かってギアをシフトし、
そして、幻想的で官能的なロサンジェルスの闇へ消えて行く
<br>
オープニングのネオンのようなピンクの字体から、
まるでDavid BowieやPrinceのPVを観ているかのような、時代錯誤しそうな不思議な世界に飲み込まれる
幻想的で官能的なロサンジェルスで繰り広げられる、クールで儚い男の生き様!

何があっても5分間は現場で待ち続ける凄腕の逃がし屋
新しいカーチェイスがとてつもなく新鮮!
そんな彼が偶然にも愛してしまった一人の人妻を救うべく、乗っかった一つのヤマ
簡単に終わらせるはずだったのに、事態は思わぬ方向へギアがシフトチェンジする!

ネオンのようにおぼろげで、そして甘美で、そしてロマンティックな世界が揺らめく
その中で、一人寡黙な男の儚くもセクシーな生き方に女でなくても痺れっぱなし!
なんていうか、その映画全体が醸し出す雰囲気だけでグイグイ引っ張っていく100分間
見終えた後は80年代風のロマンティックなシンセのサウンドが流れるだけで、
ライアン・ゴスリングの顔が浮かんでしまうくらいの鮮烈さ!

細部まで作りこまれた世界観に差し込まれる音楽
最小限の台詞と表情で表現される演技と容赦ない演出
物語としてはありきたりなんだけど、他には類を見ない強烈な一本
つい何度も見返してしまう魅力がそこにはある―。

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